
今日は、不動産の査定価格について考えさせられる売却相談が2件ありました。
一つは都城市鷹尾1丁目の土地。
もう一つは都城市太郎坊町の一戸建てです。
どちらのお客様にも共通していたのが、他の不動産会社から、私が考える相場よりもかなり高い価格を提示されていたことでした。
不動産を売却する方なら、当然少しでも高く売りたいと思われるでしょう。
私も売主様から売却をお任せいただく以上、できるだけ良い条件で売りたいと思っています。
しかし、ここでぜひ知っておいていただきたいことがあります。
「高い査定価格を提示してくれた不動産会社」と「実際に高く売ってくれる不動産会社」は、同じとは限りません。
今日、約2年前に売却のご相談をいただいたお客様からお電話がありました。
物件は、都城市鷹尾1丁目の土地です。
2年前に弊社へご相談いただいたあと、最終的には別の不動産会社へ売却を依頼され、専任媒介契約を結ばれたそうです。
ところが、売主様から今日お聞きしたところでは、この2年間、販売状況についての報告もなく、購入希望者からの問い合わせもなかったとのことでした。
そして、2年前の価格のお話を改めて思い出しました。
当時、私は近隣の売出事例などを確認したうえで、
「この周辺なら、坪5万円~6万円程度が一つの目安です」
とご説明していました。
ところが、その後依頼された不動産会社からは坪7万2,000円程度を提示されたとのこと。
売主様からすれば、当然、高く売れると言われた方がうれしいと思います。
しかし結果として、売主様のお話では、2年間問い合わせがないまま時間が経過してしまったそうです。
私は、不動産売買の仕事をするうえで大切にしているものがあります。
それが、過去13年間にわたって記録してきた都城市周辺の不動産の売出事例です。
売りに出された土地について、どの場所で、どのくらいの価格で販売されていたのかを、ゼンリンの地図に書き込んできました。
今では地図を見ると、
「この辺りでは、過去にこのくらいの価格で売りに出されていた」
「この道路沿いと一本入った場所では価格帯が違う」
「このエリアでは、このくらいの坪単価の売出事例が多い」
といったことが、一目で分かるようになっています。
売却相談をいただいたお客様にも、私はこの地図を実際にお見せしています。
「私がそう思うから、この価格です」ではなく、できるだけ根拠を見ていただいたうえで相場をお伝えしたいからです。
今回、鷹尾1丁目のお客様には、2年前と同じように近隣の状況をご説明しました。
ただ、売主様としては坪6万5,000円で売り出してほしいというご希望です。
もちろん、最終的な売出価格は売主様のご希望も伺いながら決めていくものです。
しかし現在、私が把握している近隣の売出状況を見る限り、坪6万5,000円という価格は決して低い価格設定ではありません。
私自身は、その価格では購入希望者からの反応を得るのは簡単ではないと考えています。
だからこそ、良いことばかりを言うのではなく、私がどう考えているのか、その理由も含めて売主様にお伝えすることが大切だと思っています。
そして今日は、もう一件、都城市太郎坊町に不動産を所有されているお客様が売却相談に来店されました。
すでに別の不動産会社へ相談されたあとで、「他の不動産会社の意見も聞いてみたい」ということで弊社へお越しになった、いわばセカンドオピニオンです。
太郎坊町の一部は、近年、新築住宅が次々と建築されているエリアです。
住宅需要は感じられる地域ですが、私がこれまで見てきた売出事例では、土地の坪単価はおおむね4万5,000円~6万円程度です。
ところが、最初に相談された不動産会社では、「坪7万円くらいはする」と言われたそうです。
私は改めて自分が蓄積してきた資料を確認しました。
少なくとも私が把握している近隣の事例では、坪7万円で売り出された土地は確認できませんでした。
もちろん、不動産は一つとして同じものがありません。
角地、道路幅、形状、方角、上下水道、土地の大きさなどによって価格は変わります。
ですから、「過去に坪7万円がないから、絶対に坪7万円では売れない」と断定することもできません。
ただし、相場より高い価格を提示するのであれば、私は「なぜこの土地なら坪7万円なのか」という根拠が必要だと思っています。
ここは、不動産を売却される方にぜひ知っていただきたいところです。
仲介による査定価格は、その不動産会社がその金額で買い取るという約束ではありません。
例えば、
A社 1,000万円
B社 1,200万円
C社 1,400万円
という査定結果が出たとします。
これだけを見ると、C社にお願いしたくなるのは当然だと思います。
でも大切なのは、「なぜ1,400万円なのか」です。
近隣の取引事例は?
現在の競合物件はいくら?
どのような購入希望者を想定している?
その価格で、どのように販売する?
反響がなかった場合はどうする?
こうした説明があって、初めて査定価格の意味が出てくると私は思います。
私は、相場より安く売りましょうと言っているわけではありません。
むしろ、売主様から大切な不動産をお任せいただく以上、できるだけ高く売りたいと思っています。
ただし、
「高く売ること」と「高い価格を付けること」は違います。
相場から大きく離れた価格で長期間売り出していると、購入希望者から最初から検討対象に入れてもらえないことがあります。
そして時間が経ち、何度も値下げをすると、今度は「ずっと売れていない土地」という印象を持たれてしまうこともあります。
だからこそ、売却を始めるときの価格設定は非常に重要です。
私は長年、都城で不動産売買に特化して仕事をしてきました。
これまで携わった売買取引は500件以上になります。
しかし、私が売却相談でお客様にお伝えしたいのは、実績の数字だけではありません。
13年間蓄積してきた地図も、実際の売出事例も、現在販売されている競合物件もお見せしながら、
「私はこの土地をこう見ています」
と、できるだけ根拠を持ってお話しすることを大切にしています。
もちろん、私の査定が絶対に正しいわけではありません。
最終的にいくらで買っていただけるのかは、実際に販売してみなければ分からない部分もあります。
だからこそ私は、分からないことを分かったように言うのではなく、良いことも厳しいことも、できるだけ正直にお伝えしたいと思っています。
売主様にとっては、長年所有してきた大切な財産です。
媒介契約をいただくために耳ざわりの良い価格をお伝えするのではなく、実際の市場を見ながら「どうすればより良い条件で売却できるのか」を一緒に考える。
それが私の不動産営業です。
今回の太郎坊町のお客様のように、すでに他の不動産会社で査定を受けたあとでも構いません。
「この査定価格は本当に妥当なの?」
「不動産会社によって価格が全然違うけど、どれを信じればいい?」
「高い査定を出してくれた会社に任せた方がいい?」
そんな疑問がありましたら、セカンドオピニオンとして私に相談していただいても大丈夫です。
相談・査定は無料です。
そして、弊社に売却を依頼することを前提にしていただく必要もありません。
地図や周辺事例を一緒に見ながら、私がどのように価格を考えているのかをご説明します。
不動産会社を選ぶ前に、ぜひ「査定額はいくらか」だけではなく、「なぜその金額なのか」を聞いてみてください。
都城市で土地や一戸建ての売却を考えられたとき、「まず北薗に聞いてみよう」と思っていただける存在でありたいと思っています。