8月26日の新聞で気になる記事を見つけました。
中古住宅の不動産取得税の軽減措置です。
不動産取得税というのは、不動産を購入することによって課税されるもので、都道府県が課税する地方税です。
個人が住宅用に不動産を購入した場合、不動産取得税は住居部分だけが対象で最大36万円の減税で、
敷地部分については、減税幅は45,000円か住宅床面積の2倍分(上限は200㎡)の課税額かの多い方となります。
数年前から、全国で増加している空き家は社会問題化してきています。
総務省によると、全国の空き家は約820万戸あるそうです。この20年で約1.8倍に増えていることになります。
これには賃貸や売却予定の物件も含まれますので、本当の意味での空き家は約318万戸。
これでも多いです。
特に問題なのが、都市部の人が相続で地方にある土地建物を相続し、空き家のままで管理ができず、放置されているものです。地域の防犯や防災、景観面で悪い影響が懸念されます。
社会問題化しているのですから、国も地方自治体も何とかして欲しいですが、遅々として空き家対策は進んでいません。
大きな策としては、例えば「空き家バンク」など供給側も需要側もフラットに使える需給のマッチングを行うサイトを作り、情報を広く分かりやすくすることがあります。
しかし、その大前提としては、空き家を空き家のままにしておかないことが必要です。
空き家をよみがえらせるには、まずその空き家を住めるようにすること。そして実際に住んでもらうことです。
住んでもらうには、一般の方がそれを購入することに前向きになれなければダメです。
購入することに前向きになってもらうには、魅力的なリフォームが必須です。
「この家ならぜひ住みたい」と思ってもらえるようなリノベーションをすれば、その家は売れる可能性が大きく上がります。
つまり、どんなサイトを作っても、情報を分かりやすくしても、元になる物件がしっかりしていないと話にならないのです。
今回の優遇処置は、単純な不動産業者への税制面での支援だけではなく、国道交通省から不動産業者への叱咤激励も込められていると感じています。
しかし、もっと根本的な空き家対策が必要ですね。行政には頑張って欲しいものです。